第2話

第2話の撮影は「泊まれる純喫茶ヒトヤ堂」(周りは人宿町だが、ここの住所はギリ七間町)。
レトロな内装が、歴史のある学校風ですよね。特に階段辺り。この階段を上がっていくとゲストハウスの宿泊スペース。手前の部室設定で使っている場所が宿泊客のための共有スペース。さらに手前に喫茶スペースがあります。撮影日は宿泊客の入れ替え時間の合間を利用しての撮影でした。手前の喫茶スペースは営業中で撮影中もお客さんいました(何やってんだ?と思ったでしょうね)。ヒトヤ堂のサイトを見るとどこで撮影したかまるわかりです。喫茶でゆっくりもできるし、宿泊もできるし、今回のように撮影プランもあります。皆さんもぜひ訪れてください。
https://hitoyado.com/

ということでおしゃれな共有スペースを「部室」に見立てての撮影でした。顧問の先生から「学校としてはこの状況での学外公演は認められない」という話を受けた怜美が部室で待つ未来と一年生の鈴花のところへ行きます。きっとここでの怜美と未来のやりとりに似た状況が多くの学校の部室で行われたのではないでしょうか。あるいは個人の心の中での葛藤としてあったのではないでしょうか。「やりたい」と「仕方ない」のせめぎ合い。学生でなくても似たようなことはあったでしょう。でも学生にとっては「今の学年」がとても特別なものになるのです。だから葛藤も大きくなるのです。それが今回のこの企画の出発点になっています。緊張したこの場面に居合わせてしまった鈴花の飄々とした、それでいて熱いものを感じる居方が結構好きです。

感染対策として、「部活の際はフェイスシールドを付ける」というルール(設定)にしました。これを付ける時、大きく問題になったのが「前髪をどうするか?」。フェイスシールドの外に出すか、中に入れるか? 中に入れた時押さえつけられちゃうので髪の流し方はどこがよいか? 髪を後ろでまとめる位置とフェイスシールドのバンドの位置は? ・・・
大学生スタッフに髪をセットしてもらいながら何とかいい位置に収めました。




  


2020年10月02日 Posted by 劇団かいぞく船 at 02:14Comments(0)

第1話

やっと専用サイトが公開となりました。
公開された映像はつたないものですが、それでも公開しているので皆さんも勇気を出して企画内の「募集」でどんどんTwitterに投稿してくれるとうれしいです。

さて、折角なので撮影裏話でも書いていこうと思います。
第1話は静岡市葵区七間町にある(住所はギリ人宿町なんですが)「あそviva!劇場」を撮影場所としてお借りしました。名前の通り劇場なんですが、このコロナ禍で劇場自体の仕様をリニューアルしている最中でした。映像でも見られるように入口に消毒・検温装置を常備したり、客席間にアクリル板を入れたり。劇場での公演も半年以上中止しています。でも、この間に劇場も映像作品を作っていて10月にはその映像作品の上映会で劇場を再開するそうです。見ての通り客席が限られているので、ぜひ予約をして劇場に行ってみてください。
「ぼくたちは夢中になりたい」 https://www.asovivatheater.com/btmn

今回の撮影は感染対策が一つの課題となっております。第1話では冒頭は屋外なのでマスク無しで屋内はマスクという予定でした。しかし、屋外でも近すぎないか?ということで無理矢理アクリル板を用意しました。風邪も強く、かなり不自然ですが許してください。
引きで見るとこんなことになってます。(風邪も強かったので実は二人がかりで支えてます)



ストーリーは、文化祭が中止になって予定していた演劇部の公演も中止になりますが、部長の怜美(2年生)は諦めきれないのです。「学校で出来ないなら学外の劇場で公演しよう」と積極的に動くわけですが、なかなか思い通りにはいきませんよね。学校の理解、ここでは描いていませんが家庭の理解も必要だと思います(実体験)。大人は「仕方ない」って言ってしまいがちですが、彼らにとっては「今しかない」事情もあるのです(ここは第2話で怜美が発言します)。だから「今できることを」と考える。それが実は今回の企画の原動力でもあるのです。
  


2020年09月29日 Posted by 劇団かいぞく船 at 10:16Comments(0)

今やれること

ここでのお話は「演劇」だけど、同じように定期演奏会が中止になった吹奏楽部や、通常の展示が出来なかった美術部、大会が縮小され全国への道を閉ざされた運動部もある。ライブが出来なくなったバンド、中止になった旅行、友達と映画にも行けやしない。
久しぶりに会えば、そんな半端に終わってしまった自分たちの表現活動(観劇、視聴含め)の不自由さを愚痴り合う。モヤモヤする。そんな不自由な中でも、配信をしたり、作品整理したり、自己鍛錬をしたり、それぞれに頑張っている人もいる。それらを見て「自分たちは何もできない」と落ち込む人もいるし、今は充電期間だとインプットに勤しむ人もいるし、開き直って「休み」を決め込む人もいる。
どの判断が正しいのかわからないまま、「今」判断を迫られることが多すぎる。

それぞれができることをするしかないのだけれど
「こんなことしないか?」と誰かに声を掛けることもできるし
誰かの声掛けに乗っかることもできる

全ての人が乗っかれるわけではない。だけど、同じような想いの人がいるだろうから、少人数でもやってみたら良いと思う。
とりあえず、私たちは今できると思うことをするけど、あなたにとって動き出すのは「今」ではないかもしれない。どの判断が正しいのか今はわからないし、いつ判断できるかもわからない。
でも知っていてほしいのは「動き出さなきゃ、何も始まらない」ってこと。
だから今じゃなくても、いつか動き出そう。そのために今は「休み」を決め込むのも一つの方法だよ。




  


2020年09月25日 Posted by 劇団かいぞく船 at 11:38Comments(0)

ロケ現場

舞台では「ここは教室です」という設定で演じていれば、観客はそこを「教室ですね」と納得して観劇してくれる。机や椅子があればより納得しやすい。いわゆる「みなし」という奴だ。
これが映像になると、机と椅子だけじゃなく、壁や窓、黒板・床・天井・廊下・窓からの風景などなどリアルにいろいろ揃ってないと見ている人は納得できない。
さて、今回は映像だけど「みなし」を使うことにした。喫茶店やライヴハウスで撮影をしたが、設定ではそこは学校だったり誰かの部屋だったりした。1カットに無編集で納めるために時間経過や空間の移動も観ている人の想像力に頼ることになった。演劇ではいつも使っている方法なので今回映像だけど試してみたよ。

でも、この方法は映像編集に慣れてないけど映像作品を作ってみたい人にとって有用かも。ということで同じような映像を募集することにした。そこから何が生まれるかはわからないけれど、このモヤモヤした気持ちを少しでも発散できる場になるだけでも意義があるんじゃないか、と思うので。
  


2020年09月17日 Posted by 劇団かいぞく船 at 04:05Comments(0)

映像を作る?

「映像を作る」と言ったはいいが、何をすれば?
このご時世、新しい表現方法を探してみんなが映像を作り始めている中に素人が参戦しても厳しいだろう。そもそも舞台作品ばかりやってたから、それを映像作品にって思い浮かぶのは客席からの固定カメラの映像だ。
色々と考えた結果、「1シーンは1カットで」という方法を取ることにした。
いわゆる長回しというやつですね。舞台をやってると途中でストップできない(Show must go on)。それでずっとやってきてるんだから、5分くらいのシーンは編集無しでやってみようよ。その方が演劇人らしくないか? って。
映像チェックしたり何度も撮り直ししたりは出来なかったので、撮影ミスや聞きにくい部分やちょい咬みは出たけれど、その分緊張感もあったし、案外「ドキュメンタリー」みたいに見えるという事で公開することにした。(役者は嫌がったけど…)  


2020年09月15日 Posted by 劇団かいぞく船 at 15:36Comments(0)

はじめに

静岡市の学生を中心に活動を続ける「劇団かいぞく船」は毎年夏に、夏休みを利用して舞台公演を作ってきました。
しかし、今年は3月に延期になった公演を何とか7月に公演(しかも無観客)するのが精いっぱいで、新しく夏用の公演を計画する事さえできませんでした。そんな中、例え映像でもいいから、つたなくてもいいから、今自分たちで出来ることをしよう。という想いでこの企画をスタートしました。
きっと同じように一度しかない「この学年のこの公演」を満足に出来なかった学生が数えきれないほどいたことでしょう。
せっかくスタートするのだから同じような想いの人たちとも繋がりたいと思うので、共感してくれた方はどうぞ一緒にお付き合いください。
  


2020年09月11日 Posted by 劇団かいぞく船 at 23:55Comments(0)